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Violin Sonatas / William Bolcom

Violin Sonatas / William Bolcom

無調で始まり、突然に調性を帯びたテーマがあらわれる。発散から収束へ。そしてまた発散へ。ボルコムの「バイオリン・ソナタ」を聴くと、現代音楽で分類される技法、無調であるとか調性があるとか、12音音階であるとか7音階であるとか、さらにはクラシックであるとかjazzであるとか、ポップスであるとか、そのような音楽の分類に意味がないように思わせられる。そう、これはあくまでも「バイオリン」の曲なのだ。

このアルバムには、ボルコムのバイオリンソナタが4つ収められている。「ソナタ第一番」、「ソナタ第二番」、「ソナタ第三番/風変わりなソナタ」、そして「ソナタ第四番」である。ここで演奏されるバイオリンは極めて自由自在に振舞っており、構成された楽曲であるはずなのに、まるでインプロビゼーションを聴いているよな錯覚に陥る。おそらくここに収められた曲たちは、演奏者の技量や解釈によって、大きく印象が変わるに違いない。演奏者の姿勢が曲のイメージにあらわれるはずだ。

発散と収束、そしてまた発散へ。曲のイメージはきらびやかに変化する。また、別の言い方をすると、ピアノとバイオリンの会話を楽しむようなイメージ。友達同士の語らいで、昔話を懐かしんだり、仕事の苦労を語ったり、若い頃のバカ話で盛り上がったり、他愛のない冗談、大笑い。それらの会話を楽しむような音楽である。

俺が始めてボルコムを聴いたのは、これと同じナクソスの「アメリカン・クラシックス」シリーズで、「ボルコム・歌曲集」であった。そのCDの帯には、「悲鳴で始まる大胆不敵な挑戦的ディスク」といった刺激的な文句が書いてあった。ナクソスは音楽を聴きたくなるような言葉がうまい。

このアルバムに収められた曲はどれも素晴らしいのだが、中でも一番のお気に入りは、「風変わりなソナタ」と名づけられた「ソナタ第三番」だ。力強く躍動的で、しかもユーモアにあふれている。とにかく、難解なイメージがある現代音楽だが、ボルコムのバイオリン・ソナタは決して難しくない。ここに紹介したような音楽がもっと聴かれるようになると、現代音楽も市民権を得ていくに違いない。

このアルバムに収められた曲は、2005年1月、ミシガン州、アン・アーバー、ミシガン大学音楽学部ブリットン・リサイタル・ホールで収録された。このCDは2006年にナクソスNAXOSから発売された。(20061215/yoc/カルト・ミュージック・コレクション)
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1998年から「カルト・ミュージック・コレクション」というWebサイトを始めた。これを2006年12月からblogの形で再開することにした。音楽を心から愛する者のために、俺は書く!

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