Rhapsody in Blue, An American in Paris / George Gershwin

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ガーシュウィンはアメリカを代表とする作曲家であり、もともとポピュラー音楽の作曲で有名でもあったことから関心はあったのだが、以前、知人にガーシュウィンを聴かせてもらったときは、特段の感動はなかった。だが、このアルバムでガーシュウィンの音楽を再び聴くことになり、その面白さがわかった気がする。

「ラプソディ・イン・ブルー」はガーシュウィンの作品の中でも有名なものだが、曲の冒頭で低音から高音へと伸びやかに立ち上がるクラリネットの音に、思わず小躍りしたくなる。このクラリネットを代表として、この曲では各楽器のソリストとしての面白さが浮き出ているように思う。

「キューバ序曲」は賑やかな曲である。ガーシュウィンが1932年にキューバを訪れたときの印象を曲にしたとのことで、最初は単に「ルンバ」というタイトルだったそうだ。1932年といえば、キューバが政治的には不安定な状況ではあるが、アメリカとの一定の関係にあった時代である。スペインとアフリカの音楽が融合した、まさにラテン的なキューバ音楽の楽しさが表現されている。

「キャットフィッシュ・ロウ」はガーシュウィンの不屈の名作オペラ「ポーギーとベス」の聴きどころをまとめて組曲にしたものである。第1曲の「キャットフィッシュ・ロウ」では、たいへん印象的なテーマのフレーズがある。なんというか、ある意味では間の抜けたというか、ユーモアがあるのだが、たいへん強引なフレーズである。一度聴いたら忘れられない。第2曲の「ポーギー・シングス」はバンジョーによる伴奏が印象的だ。優雅な第3曲「フーガ」をはさみ、第4曲「ハリケーン」では小刻みで早いパッセージのフレーズで半音階をならべた嵐が表現されている。わかりやすく直接的な表現手法である。最後の第5曲「グッド・モーニング」は教会の鐘の音を想起させる音で始まり、まさに終曲にふさわしい感動的な結末で締めくくられる。

ガーシュウィンは1928年にパリを訪れた、その帰国後にパリの印象を曲にしたものが「パリのアメリカ人」であり、初演は1928年12月に行われた。この曲もパリの優雅さを表現しつつ、アメリカ人気質的なわかりやすい派手で素朴なフレーズが散りばめられている。まさにポップスとクラシックの融合というべき音楽だ。

録音は1990年7月、シカゴで行われた。演奏はシカゴ交響楽団、指揮とピアノはジェイムズ・レヴァイン。ポリドールKKから発売された日本盤のCDだ。(20070214/yoc/カルト・ミュージック・コレクション)
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1998年から「カルト・ミュージック・コレクション」というWebサイトを始めた。これを2006年12月からblogの形で再開することにした。音楽を心から愛する者のために、俺は書く!

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