Live Yubin Chokin Hall, Hiroshima 1977 / Ian Gillan Band

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「Ray Fenwick Archive Recordings」というものらしい。イアン・ギラン・バンドの1977年の日本公演における、広島郵便貯金ホールでのライブ録音だ。メンバーは第一期。ギターがレイ・フェンウィック、ベースがジョン・ガスタフスン、ドラムがマーク・ナウシーフ、キーボードがコリン・タウンズ、そしてボーカルがイアン・ギランという、俺の大好きなラインナップの演奏だ。

しかし残念ながら録音は良くない。おそらくカセットレコーダーで録音したものだろう。アナログの磁気テープが伸びた、典型的な音のこもり、うねりが冒頭の「マネー・レンダー」で耳につく。ディジタル時代の人間には、もう、この磁気テープのこもる音は理解できないのかもしれない。一般にこのような音の劣化は、テープの末端でよくおこる。この録音でも冒頭の音のこもりは次第に変なうねり感となり、曲の中間部分を超えたところでようやく収まってくる。また次の「ツイン・エクゾーステッド」ではかなり改善されているが、3曲目の「チャイルド・イン・タイム」になると、テープを裏返して端に戻ったためか、またもや激しく劣化した音になる。

4曲目の「ファット・ユア・ゲーム」以降、名曲「マイ・ベイビー・ラブズ・ミー」、そして「トライング・トゥ。ゲット・トゥ・ユー」、「マーキュリー・ハイ」、「ロック・ロール・メドレー」をはさんで最後は「ウーマン・フロム・トーキョー」まで、比較的音の状態は良い。しかしあくまでもコンパクト・カセットで録音したような音だ、という範囲の状態である。その意味では、このCDはまるで海賊盤のようなのだ。そして音の状態が悪いというだけでなく、イアン・ギランのボーカルも、あまり良いとはいえない。コンディションがあまり良くなかったのだろうか。

とはいえ、このアルバムが聴くに耐えないものかといえば、そんなことはない。このライブアルバムで感じるのは、バンドが成熟し、心地よい一体感を持っていることだ。レイ・フェンウィックのギターは、ハードロックとしては異色のものだといえるが、たいへん心地よくドライブしている。マーク・ナウシーフとジョン・ガスタフスンによる曲の根底を支えるリズムもスリリングだ。

もちろんこのアルバムは、イアン・ギラン・バンドを代表するアルバムではない。あくまでも熱烈なファンのためのディスクである。16ページにわたる、来日時のリラックスしたバンドのメンバーの写真などを載せたブックレットも、嬉しい。このCDは2001年にAngel Air Recordsから発売された、オーストリア盤だ。(20070403/yoc/カルト・ミュージック・コレクション)
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1998年から「カルト・ミュージック・コレクション」というWebサイトを始めた。これを2006年12月からblogの形で再開することにした。音楽を心から愛する者のために、俺は書く!

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