
このバンドを「パンク」と呼ぶことが正確かどうか自信がないが、あえて分類するとなると、やはり「パンク・ロック」なのだろう。このアルバムはディスカウントのセカンドアルバムである。メンバーはファーストアルバム「Ataxia's Alright Tonight」と同じ。ベースがJames Parker、ボーカルがAlison Mosshart、ドラムがBill Nesper、ギターがRyan Seagristだ。
ファーストアルバムに比べて明らかに音が洗練されている。はっきりと違うのはギターの音だ。ファーストアルバムでは比較的ナチュラルなディストーション・サウンドであったものが、このアルバムでは強くソリッドに歪ませた音になっている。これは好みが分かれるところだろう。ファーストアルバムの若々しい突っかかるような音が好きだ、という人も多いに違いない。
もうひとつの違いは、ファーストアルバムで荒々しく暴れまわっていたドラムと、ごりごりと弾きまくっていたベースがおとなしくまとまっていることである。ディスカウントの魅力はキュートなボーカルと曲の主導権を握るギターにあるのは間違いないが、ファーストアルバムでみせたドラムとベースの荒々しいリズムも魅力があった。だからこそバンドが一体となって演奏しているという感動があったのだが、このセカンドアルバムでは、リズムを押さえることを意識し、あえて派手なプレイを避けているように思える。
その意味ではやや物足りないところも感じるが、リズムがシンプルなだけに疾走感があり、ボーカルとギターの魅力を前面に押し出したアルバム、というかんじだ。なお付け加えると、6曲目「Pocket Bomb」、7曲目「Keith」、9曲目「Stale Laughter Fake Smile Soup」などでは暴れまわるドラムもみせてくれる。
録音は1997年の6月。Morrisound StudiosでSteve Heritageによって行われた。Additional EngineeringとしてMitchell Howellの名前がある。またアートワーク、ペインティング、ドローイング、タイピング、レイアウトのすべてをアリソンが行った、とある。このアルバムは1997年にTank Musicから発売された。(20070507/yoc/カルト・ミュージック・コレクション)

