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Blue / Joni Mitchell

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オープニングの「オール・アイ・ウォント」とエンディングの「リチャードに最後に会った時」は、このアルバムを聴いた後でとりわけ印象に残る曲だ。この2曲が対になり、ひとりの女性の愛と人生の歩みがみごとに描かれている。この2曲の対比によって、このアルバムが名作とされると言っても過言ではない。

「オール・アイ・ウォント」は自由で強い女へのあこがれと、素朴な愛の賛歌だ。自分の気持ちに素直であるということ、自由であること、そして愛することで互いに高めあうことができる。いわばユートピア的な愛の形が理想として歌われる。しかし「リチャードに最後に会ったとき」では、幸せとは何だろうという問いに気付きながら、もはや幻想となってしまった愛に焦がれ、薄暗いカフェで過ごすしかない悲しみが歌われる。弱々しく虚勢をはりながら。悲痛である。

ジョニ・ミッチェルがこの歌を歌ったのは1971年。もはやこのとき彼女は、底の浅い新しい愛の形に対して懐疑をおぼえ、警鐘を鳴らしていたのだ。20台の後半を迎え、数々の恋愛を経験しながらたどりついたひとつの結論がここにある。それは悲しく切実で、逃げることのできない冷酷な現実だ。

サウンド面では前作に比べてむしろシンプルになっている。アコースティック・ギターの曲は、2本のギターを効果的に伴奏に使っているが、ギターの曲はギターだけ、ピアノ伴奏の曲はピアノだけとシンプルだ。またジョニ・ミッチェルのボーカルも、ほとんどエフェクトをかけない肉声で録られ、コーラスなどのオーバーダビングもされていない。

このアルバムは1971年に発表された。このCDはワーナー・ミュージック・ジャパンから「フォーエバー・ミュージック」シリーズとして発売された日本盤だ。(20070511/yoc/カルト・ミュージック・コレクション)
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Author:yoc
1998年から「カルト・ミュージック・コレクション」というWebサイトを始めた。これを2006年12月からblogの形で再開することにした。音楽を心から愛する者のために、俺は書く!

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